集英社 · 川口士
「神圣裁判をはじめます。アルさまに害を为す者など、死刑以外にありえませんね」 「待て、シルファ。面倒な敌を増やすんじゃない」神圣フィリア帝国の皇子であり、妾腹の子であるアルヴェールは、皇帝である父を憎み、己の力で名声を得るため、游歴の骑士として旅をしていた。旅の仲间は二人。神敌と见做した相手には容赦なく大鎌を振るう一方、アルヴェールをアルさまと呼んで慕い、隙あらば夜这いをかけてくる女神官、「圣女」シルファ。そして、戦いと食事と英雄伝を好み、アルヴェールと契约を结んだ身でありながら、尊敬する様子が一切ない「セラフィム」のセイラン。旅の中で、アルヴェールたちは「地底树」と呼ばれる巨大な魔物に关わっていくこととなる。だが、魔物の里には、帝国を灭ぼそうと企むひとりの魔术师の暗跃があった……
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